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フルハーネス型/正しい使い方(装着方法など)

フルハーネス型 墜落制止用器具

ここでは、フルハーネス型に関する正しい装着方法と使い方をご説明します。 誤った使い方をすると人命に関わる危険が生じることもありますので、このウェブサイトの「墜落制止用器具使用上の注意事項」もご確認の上で正しくお使いください。

装着方法

腿バックルを外しておく。
肩ベルトに腕を通すようにして装着する。
胸副ベルトの胸クリップを差し込む。
作業ベルトがある場合は装着する。
腿部に腿ベルトを通した後、腿バックルを連結する。
腿バックルがワンタッチバックルのものは、差込板を本体にカチッと音がするまで差し込む。
体全体にたるみがでないように、肩バックル・腿バックルでベルトの長さを調節する。
装着後に、胸副ベルト・バックル・D環・尻当ての位置を確認し、肩・腿ベルトのたるみがなく、かつ、締めすぎないように調節する。

注意事項
警告! 誤った使い方をしますと墜落のおそれがありますので、やめてください

(1)ハーネスは正しい方法で装着し、胸副ベルトを(作業ベルトがあるものは作業ベルトのバックルを含む)確実に連結し、胸副ベルト・肩ベルト・腿ベルトの長さをたるみがなく、かつ、締め過ぎないように調節する。誤った装着・調節は、墜落阻止時に抜け落ちたり、身体が圧迫される恐れがある。
(2)装着時に各ベルトがねじれないように注意する。ねじれた状態で装着すると身体が圧迫されたり、墜落制止時に身体に食い込んだりする恐れがある。
(3)胸副ベルト・肩ベルト・腿ベルト・バックD環(フロントD環)・尻当て・ベルト保持板等が誤った位置に装着されている場合は、適正な位置になるように装着し直す。
(4)ランヤードにショックアブソーバが付いていない状態では使用しない。

フルハーネス型用 ランヤード

"ランヤード"とは、合成繊維製のロープまたはストラップに、フック・D環・巻取器・ショックアブソーバー・伸縮調節器などの部品を付けた「安全帯の"命綱"部分」です。毎回使用前に点検を行い、損傷があれば即時新品に交換してください。また、損傷が見当たらない場合も、使用開始から約2年を目安に新品に交換なさることをお勧めします。
ランヤードには「ロープ式」「ストラップ巻取式」「伸縮ストラップ式」「ダイナミックロープ式」の4種類があります。

フルハーネス型用 ランヤードの種類

ロープ式

「ロープ式」は、ナイロン製のロープのランヤードで、墜落制止用器具には主に直径10mmの三つ打ロープが採用されています。ロープは常に念入りに点検し早めにお取り替えください。

ストラップ巻取式

「ストラップ巻取式」のストラップは、"RICORO-N"、”REELOCK S"、"Ribra"などの巻取器専用のストラップで、芯糸の高強度アラミド繊維をポリエステル繊維で被覆した、薄型で初期強度が高く巻取収納に適した細幅ベルトです。ただし、アラミド繊維は紫外線暴露や屈曲によって強度が速いペースで低下するので、ストラップ表面の磨耗や傷に気を配り、それらの損傷が見られる場合は早期に新しい巻取式ランヤードに交換してください。
弊社の巻取式は全て「ロック機能」を備えており、墜落の場合には落下距離を最短にします。

伸縮ストラップ式

コンパクトな長さから、作業中は必要に応じて伸びる伸縮式ストラップを採用しています。

ダイナミックロープ式

内芯と外被の2重構造になっています。
伸縮率が高いので、墜落を制止する際にはその負荷を吸収し、身体へのダメージを軽減します。

フルハーネス型用 ランヤードの選定方法

ランヤードのショッックアブソーバの表示を参考に、作業環境や作業者の条件に合うランヤードを選定します

フルハーネス型用 ランヤードの使用方法

ランヤード(別売品)のハーネス側フックをハーネスのD環に取り付け、もう一端のフックを構造物に取り付けて使用する。
※ ランヤードは「ハーネス用ランヤード」をご使用ください。
(操作方法)
ⓐ 安全装置を上に押し上げながら ⓑ外れ止め装置を奥に倒して解除し、フルハーネスのバックD環に取り付けます。  
当製品のベルト交換の際は、作業ベルト(別売品)を取り付ける。
(作業ベルト(別売品)は胴ベルト型安全帯の交換部品としてもご使用頂けます。)
ランヤードをハーネスのD環に取り付ける際は、ハーネスの装着前に取り付ける。
装着後に取り付ける場合は別の人に確実に取り付けてもらう。
ランヤードをハーネスに取り付けた状態で、フックを使用しない時は、休止フック掛けに掛けておく。
ランヤードは脇/股に挟まないようにする。
フックを掛ける構造物は、抜けたり外れたりするおそれがなく、墜落制止時の衝撃にも十分耐えられる堅固なものを選ぶ。
フックの取り付け位置は、接続したD環よりも出来るだけ高い位置で、万一墜落した場合、構造物や床面に衝突しない箇所を選ぶ。なおランヤードに記載されている落下距離に用いるフックの取付け位置高さやD環高さは右図による。落下距離とは、(c:ランヤード長さ)+{(b:D環高さ)ー(a:フック取付高さ)}+(d1:ショックアブソーバの伸び)+(d2:ランヤード・ハーネスの伸び)
※d=d1+d2 ※自由落下距離=c+(b-a)
水平親綱と併用する場合は、ランヤードのフックを親綱に掛けて、作業及び移動を行う。
安全ブロック(リトラクタ)、セイフスライダーと併用する場合は、それらのフックをD環もしくは、丸リングに直接掛けて作業及び移動を行う。
フックは安全装置と外れ止め装置を同時に押さえて開き、構造物に掛けて閉じた後、外れ止め装置が確実に閉まっているか確認する。
フックは、墜落制止時にフック本体がねじれて変形したり、安全装置と外れ止め装置に荷重がかかったりしないように、右図のような正しい方法で取付け構造物に掛ける。

注意事項
危険! 誤った使い方をしますと墜落のおそれがありますので、絶対にやめてください

(1)ランヤードのフックは、抜けたり外れたり、墜落制止時の衝撃で壊れたりするおそれのある構造物には掛けない。
(2)使用前点検を必ず実施し 、点検・廃棄記載の廃棄基準に該当する箇所があるハーネス・ランヤードは使用しない。
(3)ロープが切断するおそれがあるので、墜落制止時に鋼材等の鋭い角にロープが当たらないようにし、やむをえない場合は布等を当てて直接触れないようにする。
(4)ハーネス装着後に、バックD環にランヤードを取り付ける時は、確実に取付けられているか確認ができないので、1人では取り付けない。
(5)休止フック掛けにランヤードのフックを掛けて、U字つりの状態で使用しない。
(6)ランヤードにショックアブソーバの無い状態では使用しない。
(7)手元ストラップにランヤードを接続しない。
(8)ランヤードを使用する場合、工具等を含む使用者の体重は、当該品の取扱説明書をご参照ください。
(9)ハーネス、ランヤードは改造しない。
(10)フックが手すりより滑り落ちる状況が発生する場合は、フックが破損するおそれがあるので使用しない。

注意事項
警告! 誤った使い方をしますと墜落のおそれがありますので、やめてください

(1)下図のようなフックの掛け方は、墜落制止時に構造物から外れる危険性があるので絶対にしてはならない。
(2)ランヤードのフックは、可能な限りD環より下の位置へ取付けない様にする。
(取付前には、当該ランヤード取扱説明書にて落下距離を必ず確認する。)
(3)溶接の火花・強い酸やアルカリ・油・その他、高温高熱の物体や化学薬品類が製品にかかったり触れたりしないようにする。
(4)金具の衝突・静電気による火花で爆発・引火する可能性がある場所や、ガスや粉塵の濃度が高い所で使用する場合は、導電・防爆型ハーネスを使用する。その場合、静電服・静電靴を併用する。
(5)ロープは水分を含むと電気をよく通すので、特に雨の日などは感電に注意する。
(6)万一墜落した場合、振子状態になり構造物に激突する可能性のある箇所には、フックを取り付けない。
(7)直下の床面や物体との距離が短い場合は、墜落制止時に激突しないように、十分高い位置にフックを取り付ける。(落下距離については使用ランヤード取扱説明書を参照する。)
(8)クレーンや安全ブロック(リトラクタ)のフック等移動するものにランヤードのフックを掛けない。
(9)ランヤードを結んだりくくりつけたりして使用しない。
(10)水平親綱を使用する場合は、1つの支持スパン(支柱と支柱の間)につき使用者は1名のみとする。1つの支持スパンに2名以上で使用すると、墜落時に友引現象が起こるおそれがある。また、親綱の取付スパンには、使用者は2名までとする。
(11)水平親綱を使用する場合は、支柱のところでフックを掛けかえるときに墜落しないよう注意する。

注意事項
注意! 安全にお使いいただくためにお守りください

(1)ハーネス・ランヤードを引きずらない。
(2)ベルト・ロープをねじって使用しない。
(3)しのう等工具類を携帯する場合、それらを作業ベルトや肩ベルト・胸副ベルト・腿ベルトと身体の間に直接差し込まない。
(4)ハーネス、ランヤードは同一メーカー(当社製品)のものを使用する。