ワークポジショニング用器具は、柱上・鉄塔などにおける電気工事や、光ケーブルなどの通信線路工事において、
作業者の身体を安定して保持する目的で使用します。従って、墜落を制止するためには墜落制止用器具を併用しなければなりません。
基本的にはフルハーネス型を併用しますが、作業場所の高さが6.75m以下の場合は、ワークポジショニング用器具の胴ベルトにランヤードを接続し、
墜落制止用器具 胴ベルト型として使用することも可能です。
注意事項
警告! 誤った使い方をしますと墜落などのおそれがありますので、やめてください
ワークポジショニング用ロープの使い方
左手で伸縮調節器を握り、右手でロープを引き出す。(左きき用製品は、右手で握り左手で引き出す。)
ロープを構造物等の後側にまわして、ロープ先端部のフックを、外れ止め装置と安全装置を同時に押えて開く。
フックを、フック開口部が内側になるようにしてワークポジショニング用器具のD環に掛けて閉じた後、ベルトの端や作業服等が巻き込まれていないか、外れ止め装置及び安全装置が完全に閉まっているかを確認する。
U字つり状態で昇降するときは、ロープを昇降上必要最小限の長さに調節し、ロープが滑り落ちないように絶えずステップボルト等の突起物の上方にロープを掛けて、昇降する。
U字つり状態でロープを短くするときは、下の(1)(2)いずれかの方法で行います。
(1) 右手でステップボルトなどを握って身体を支え、左手でロープを伸縮調節器にまっすぐに押し込みながら、左腰を構造物に近付けます。
(2) 右手でステップボルトなどを握って身体を支え、伸縮調節器後方のランヤードを引っ張り出すようにしながら、左腰を構造物に近付けます。
U字つり状態でロープを長くするときは、右手でステップボルト等を握って身体を支え、左手で伸縮調節器を握り、左腰を構造物から遠ざけるようにする。
U字つり状態で昇降するとき、他の構造物が障害になり一時的にロープ先端のフックを掛け替えする必要が生じた場合、墜落を制止するためにフックをD環から外す前に、バックアップ用のフックを必ず適当な取付対象物に掛ける。
徐々に体重をかけ、異常がないことを確認してから、手を離し作業を行う。
注意事項
危険! 誤った使い方をしますと墜落などのおそれがありますので、絶対にやめてください
ロープが切断されるおそれがあるので、U字つり使用時に鋼材等の鋭い角にロープが当たらないようにし、やむをえない場合は布等を当てるなどして、直接触れないようにする。
注意事項
警告! 誤った使い方をしますと墜落などのおそれがありますので、やめてください
(1) フックをD環に取り付ける際に、フック開口部が外側になるように掛けると、外部からの力によって開口しD環から外れる可能性があるので、絶対にしない。
(2) フック・伸縮調節器をD環・角環に取り付けるときに、ベルト押さえや胴ベルトの端・作業服等が巻き込まれないようにする。
(3) ロープは突起物等があり滑り落ちない箇所にU字つりする。
(4) 電柱や構造物などにU字つりしたロープの位置は、装着したワークポジショニング用器具のベルトの位置より高くなるようにする。
(5) U字つり状態で作業又は昇降するとき、フック側のさつま編み込み部を対象物に対して左右に「しごく」と編み込み部が抜ける恐れがあるので、そのような動きはしない。
(6) 溶接の火花・強い酸やアルカリ・油・その他高温高熱の物体や化学薬品類が製品にかかったり触れたりしないようにする。
(7) ロープは結んだりくくりつけたりして使用しない。
(8) 金具の衝突・静電気による火花で爆発・引火する可能性があるので、ガスや粉塵の濃度が高い場所では使用しない。
(9)ロープは水分を含むと電気をよく通すので、特に雨の日などは感電に注意する。