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点検と交換/ワークポジショニング用器具

ワークポジションング用器具/点検と交換

古くなった安全帯は、反復使用による損傷や素材の劣化などによって、墜落を確実に阻止する強度や機能が失われている場合があります。
日常点検を心がけ、お手持ちの柱上用安全帯に以下のような項目に該当する個所があれば、即時交換が必要です。また、点検時に異常が見当たらなくても、使用開始から2~3年を目安に新品に交換なさることをお勧めします。
点検・交換
必ず下記の1.~4.を実行していつも安心できる状態の安全帯をお使いください。
  1. 製品は使用前及び定期的に点検し、下の製品点検チェックリストの廃棄基準に当たる部分があれば、廃棄して新しいものと取り替えるか、部品を交換してください。その際は必ず、使用開始年月ラベルに使用開始年月または交換年月を記入してください。
  2. 少なくとも1ヵ月に一度は、下のチェックリストに従ってより詳細に点検を行う。
  3. 作業中に製品に異常を感じたら、直ちに作業を中止し、点検を行う。
  4. シグナルロープを使用している製品は、赤芯が見えたらすぐにロープを交換する。

以下に掲げる項目に該当するものは、新品と交換してください。

注意事項
一度でも大きな衝撃を受けた製品は、外観に変化がなくても再度使用しないでください。

ベルト/縫製部

□擦り切れ : 3㎜以上あるもの
□切傷・焼損・溶融 : 3㎜以上あるもの
□縫い付け部分 : ゆるみのあるもの
□縫い糸 : 切断されているもの/摩耗・擦り切れの激しいもの
□先端止め金具:変形・脱落しているもの
□薬品・塗料等 :薬品が付着し変色したもの/塗料が付着し硬化したもの

金具類(バックル・D環・角環・8字環・フック・伸縮調節器)

□変 形: ・変形が目視でわかるもの
      ・バックルの締まり具合の悪いもの
      ・フックの外れ止め装置・安全装置の作動の悪いもの
      ・伸縮調節器の作動が悪いもの
      ・フック・バックル・伸縮調節器のリベットのカシメ部にガタ・変形のあるもの
□摩滅・傷 ・深さ1㎜以上の傷があるもの/わずかでもき裂があるもの
      ・フック・バックル・伸縮調節器のリベットのカシメ部が½以上摩滅しているもの
      ・バックルとベルトの接合部が摩耗し、ベルトがゆるむもの
      ・フックのかぎ部の内側に少しでも傷のあるもの
□さび:全体にさびが発生しているもの
□回転部分:フック本体と回転部に0.8㎜以上のすきまがあるもの
□バ ネ:フック・バックル・伸縮調節器のバネが折損・脱落しているもの/動きの悪いもの
□薬品・塗料等の付着:可動部・バネ等に塗料等が付着し、ふき取れないもの

ロープ

□切傷・焼損・溶融 : 1リード内に7ヤーン以上あるもの
□摩 耗:摩耗して棒状になっているもの
□キンク:キンク(よじれてコブ状になること)しているもの
□シンブル:脱落しているもの
□さつま編み込み部分:抜けているもの/ゆるんでいるもの
□薬品・塗料等の付着:薬品が付着し変色したもの/塗料が付着し硬化したもの
□変 形:形崩れしているもの/著しく縮んでいるもの
□赤芯露出(シグナルロープのみ):赤芯が露出しているもの
※ランヤードの廃棄基準も参照してください
ナイロン三つ打ロープ
直径14〜16mm
交換時期
ロープに以下の磨耗程度(5)のような損傷があるものは、墜落の衝撃で切断される危険性が
高くなっています。すぐに使用を中止して新しい安全帯またはロープに交換願います。
摩耗程度(1)
摩耗程度(2)
摩耗程度(3)
摩耗程度(4)
磨耗程度(5)取替が必要
(注意)赤芯入りロープの場合は「磨耗程度⑤」で赤芯が露出します

次の状態のロープは取り替えてください。

(1)損傷
ヤーン(糸)に合計で7本以上にわたって「切り傷=糸切れ」がある
(2)溶解
ヤーン(糸)に合計で7本以上にわたって「焼き傷=焦げ跡」がついている
(3)さつま編み込み
さつま編み込み回数が3回未満になったもの(さつま編み込みが抜けたもの)

注意

  • 上記の廃棄基準より小さな損傷でも、それが複合されているような場合、危険ですのでただちに使用を中止してください。
  • 一度でも大きな衝撃を受けた製品は、外観に変化がなくても、再度使用しないでください。

保管

  • 当製品は、直射日光や火気・放熱体・腐食性物質を避け、屋内の常温で風通しがよく清潔な場所に保管してください。
  • 子供が遊びに使ったり、動物が製品に損傷を与えたりしないよう注意してください。